フォトリソグラフィのいろは~塗布編~

大変ご無沙汰しております、ねねです。

最後の更新から1年以上経っていたようで、サボっててすみません・・・

 

さて、久しぶりの記事に何を書こうかと考えていたんですが、

今回は”レジスト塗布”について書いてみようと思います。


・塗布について

まずレジストの塗布とはコーティング技術です。

そしてコーティング技術には様々な以下のように手段が存在します。

 スピンコート

 スプレーコート

 ディップコート

このような塗布手段を場合によって選定していく訳ですが、

今回はレジストの塗布として一般的なスピンコートについてメインに書こうと思います。

 

 

・スピンコートってなんだ?

スピンコーターとは基板のような平滑な対象物を高速で回転させ、液状の塗布物を遠心力により被膜させる装置のことです。

回転数やキープ時間、回転数の勾配(スロープ)などを設定することができます。

要は液体を平らなものに塗り広げていくようなイメージですね!

塗りたいものと装置さえあればすぐ始められるので簡易的かつ、膜厚のコントロールも利くのでとても便利な方法だと思います。

 

 

・スピンコートのコツ

先ほど簡易的な・・・という風に書きましたが、膜厚を制御しつつ、平滑で均一な膜の形成を行うためには、注意しなければならないポイントがあります。

実際の塗布工程の流れにあわせてポイントに触れていきましょう。

 

①装置準備

装置の塗布スペースを事前にきれいにしておきます。

スピンコートは遠心力でレジストを塗り広げながら、乾燥させていくプロセスなので、乾燥状態に影響する大気中の有機溶媒の濃度が重要になります。

例えば装置がレジストだらけだと乾燥しにくくなるので膜厚が薄くなります。装置にアルミホイルを敷き、作業後にこれを交換する運用が一般的です。

 

②レジスト滴下

基板の中央に適量のレジストを滴下します。

滴下する量は塗布面積やレジストの粘度によって変動しますが、足りない場合は塗れないエリアができます。

 

③回転開始

基板が回転し、レジストを塗り広げていきます。

この速度によって最終的な膜厚が決まります。遠心力なので早ければ薄く、遅ければ厚く塗られます。

 

④回転中(場合によって回転数UP)

塗り広げ終わると、余分なレジストを基板外に排除しながら、溶媒が乾燥していきます。

ここで溶媒をある程度蒸発させることで樹脂膜となり扱えるようになります。

途中で回転数を上げると、膜厚を変えずに基板の端のレジスト溜まりを抑制することもできます。

 

⑤停止

塗布した基板を次工程へ、基本的にはハードベイク工程が待っています。

特に厚いレジストの場合は塗布終了からハードベイク開始まで一定時間置く必要があります。

塗布直後に高温状態で急乾燥した場合、レジスト内に気泡が発生する場合があります。

 

 

今回は特にスピンコートに関係する点のみを抽出して書きました。

しかし、実際の塗布条件には基板の濡れ性やレジストの脱泡などの要素も存在します。

もし塗布後に塗れない場所ができてたり、均一に塗れていない場合には疑ってみる必要があるかもしれません。


今回は一見単純に見えるスピンコートの奥深さについて簡単に書かせていただきました。

スピンコートの知られざる魅力が存分に伝われば嬉しいです・・・

 

それではみなさん、良いコーティングライフをお過ごしください!

 

 

 

 

 

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