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金属加工の段取り、気を付けるべき注意点はココだ!

金属加工の段取り、気を付けるべき注意点はココだ!
仕事も遊びも前準備、事前に調べて段取りをすると、作業や計画がスムーズに進行し易いと思います。 遊びは行き当たりばったりもそれはそれで面白いですが、仕事に関しては段取りがしっかりしていることに越したことは無いですよね。 今回は金属加工の段取りの気を付けるべき注意点を自分の経験と教わって為になったものを幾つかご紹介したいと思います。

①図面確認

 

製品の形状が理解できないと加工方法のイメージが湧かないためガン見します。笑

複雑な製品形状、初物などは周囲の技術スタッフや営業担当者経由で顧客へ相談たりしながら理解する様に対応しています。

頭の中で立体的にイメージが出る様になるのが理想だと思います。

図面内に記載されている材質、幾何公差、面精度、寸法公差や、コメント(注意書き)は良く読んで理解する様にしています。

焼き入れ・コーティング処理等、刻印の指示など製品にするために必要な情報が記載されているため、隅々まで良くみないと後々、痛い目に合いますので。苦笑

 

 

②工具、材料、測定機器の準備

加工の構想が纏まったら、必要な工具、材料、測定器を選定します。

粗加工、仕上加工用工具、工具長は短くないか?工具の剛性は足りているか?など、安全・安定を目指した加工が出来る様に意識して工具を選択しています。

工具・材料の選択を終えたら、在庫はあるのか?無ければ、直ぐに見積りを手配します。また工具が無いと加工が進まないので、初チャレンジまたは難易度が高い加工の時は失敗を想定し、

多めに購入をする様にしていますが、そういう時に限って1発で加工出来る時も稀にあります(苦笑)

工具待ちで工程が止まるのは避ける様に心掛けています。

 

材料は加工取り代を考慮した素材を直ぐに見積りします。

必要に応じて材料に精度を求めたり、加工し易いように材料を選定しています。

 

測定の場合、測定する装置の測定範囲(XYZのストローク)、外観確認に必要な倍率の顕微鏡、金属顕微鏡など既存設備のスペックの把握が必要です。

測定器、測定工具製も必要に応じて必要になるため事前に確認し、無ければ見積り⇒購入を行います。

 

③プログラム作製

汎用機を扱う場合、プログラムの作製は要りませんが、使用するエンドミル径によって座標が変わるため、図面にメモして削り間違いが怒らない様に注意してます。

加工のイメージが出来ない時は、工具等を準備する前より先にプログラム作製し、形状イメージを作る様にしています。

寸法公差、面精度に応じて、仕上加工を入れたり、加工条件を変更して図面指示の精度に収まるよう調整します。

加工条件は各工具メーカーさんの推奨条件を参考にし、自社の装置設置環境を考慮した上で条件を出す様にしています。

ここで注意したいことは、最初からびびった条件で加工し、出来上がった後に条件の見直しをしないことです。

使う工具の限界を知ることで、時間の短縮、効率の良い加工が出来る様になるので。

 

上記までが前段取り。。。

 

vernier calipers measuring metal nut,on drawing background

④NCプログラム加工の段取り

1.素材の段取り

1-1 ワークの平行、倒れ(直角度)調整:2次加工、3時加工時は製品形状が整ってきているので、精度良くクランプしないと公差に入らないため、きちんと確認する様にしています。

1-2 クランプ力確認:剛性の少ないワークなどはクランプ力を調整しない平面が出ません。精度が必要なワークは必ず、ピックテスターで平面を確認しています。

1-3 原点設定:材料の向き(正式角形に近い素材、例えば50mmx48mm)は間違えやすいのため、マジックで原点の方向を材料に書いてミスを防ぎます。

2.工具のセット

2-1 エンドミル、ドリル等の機内取付

2-2 測長

2-3 オフセットセッティング

3. プログラム確認

3-1 寸法チェック、工具径、工具長、干渉有無の確認

3-2 NCプログラムを工作機械へ入力

4. NCプログラム加工

4-1 工具長、オフセット確認

4-2 精度が要る箇所の寸法確認(できるだけ機内で精度確認を行うことで、素材の段取りのし直しを抑制します)

4-3 後は祈るのみ

文章能力がイマイチなので分かり辛い所が多々あると思いますが、ご容赦下さい。。

以上が、私が気をつけている金属加工の段取りになります!

現状、皆さんが行っている段取りにも金属加工と似たようなやり方や、意味と意義があると思いますので、日頃ルーティン化されている段取りを見直してみては如何でしょうか?

新たなイヒ!が出るかもしれません!

効率の良い作業を目指して日々、頑張って行きましょう!

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