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みんなをまもる!大切な検疫

みんなをまもる!大切な検疫
コロナウイルスの世界的な蔓延で、水際対策として耳にする空港検疫。 検疫とは、伝染病がひろがるのを防ぐため、ある地域に出入りする人や物を検査し、必要な処置をとることです。衛生上の危機管理として必要な検疫、意外と身近なところにあるかもしれません。

猛毒アリが貨物と共に上陸!?

近年、夏になるとニュースで取り上げられるヒアリという毒をもった危険な蟻。

南米原産、赤茶のツヤツヤボディー、とても攻撃的で、刺されたら激しい痛み、毒で呼吸困難・血圧低下・意識障害が起きることもあり、場合によっては最悪の事態になることもあります。

絶対さわってはいけません。

日本にはもともといなかった蟻ですが、2017年の6月に初めて確認されました。

港や空港、倉庫に生息していたヒアリが、海外から来る国際貨物の中に入ったり、乗り物や人に付着したりしたまま輸入されることで上陸します。

こういった経路で侵入した特定外来生物を定着させないよう、動物検疫所や植物検疫で厳しく監視や対策が続けられていますが、現在は東京、大阪、愛知、兵庫など、幅広い地域で発見されています。

ほとんどがコンテナふ頭で発見されているケースのようですが、港や空港の近くの公園を利用される際は、気を付けたほうがいいかもしれません。

万が一出会ってしまったら、環境省に相談しましょう。

危険なものは、目で見てすぐにわかるものばかりではありません!

海外から何か購入したときに、木箱の梱包で届いたことはありませんか?

例えばワイン。銘柄オリジナルの木箱で梱包されているような、スペシャルなものもあると思います。

しかし、木箱のままでは輸入できなかった...ということもたまにあるようです。

なぜでしょうか。

木材の梱包材には規制があり、熱処理か臭化メチル燻蒸処理で消毒されているもの、または合板でなければ、輸入することはできません。

木材の梱包材には病害虫がついている可能性が高く、輸入先の国や地域の動植物に蔓延し、被害を出すことを防ぐためです。

たった1種類の菌や虫で、農作物が全部だめになってしまったという歴史もあります。

国際植物防疫条約に基づく植物検疫措置で、国際基準に即した消毒と、消毒済表示が無ければ輸入しない国がほとんどです。

 

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食品や植物で海外から持ち込めないものがあるのも、同じ検疫の理由であり、国によって規制は様々です。

海外の行き来の際には気を付けないと、お土産にしようと軽い気持ちで持っていたものが対象になり、没収!罰金!なんてこともありえます。

安全のために、様々な形で検疫をしているんですね。

検疫も進化が必要!

人も物もグローバルな往来がある今、そして感染症が世界的に蔓延している今、伝染病や病害虫の被害からお互いを守るために、規制や対応方法に進化が必要なのかなと思いました。

 

...数年前、エジプトからイギリス向けの空輸貨物便の中に迷子の子猫がいたというニュースがありました。

もし自分が担当者だったら、かわいいという気持ちで検疫を忘れてしまいそうです!(ダメ絶対)

子猫がこっそりついている貨物、うちにもこないかな...?