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【風の時代】身近にある様々な「風」について

【風の時代】身近にある様々な「風」について
「風」 と言えば・・・どの様なイメージでしょうか?

「風」と「組織」

【風】

「風」 と言えば・・・どの様なイメージでしょうか?

「春」 の穏やか風
「夏」 の涼しい風
「秋」 の肌寒い風
「冬」 の凍える風

季節による風は、個々の想い出によって感じるものが違って来る様です。
楽しい想い出、辛い想い出、悲しい想い出・・・、その季節に感じて、
経験したことがその時々のイメージを風で感じるからだそうです。

因みに・・・
ご存知の通り、季節によって吹く風は、「季節風」 と呼ばれます。

「風」 には、幾つかの種類があり、以下は代表的なものになります。

 

■季節風   : 季節により風向きを変える風。
[モンスーン]    (*一般的に夏は海洋から大陸へ、冬は大陸から海洋へ)

■恒常風   : 一年中ほぼ同じ風向きの風。
(*赤道付近の 「貿易風」、緯度の高い 「偏西風」など)

■熱帯低気圧 : 熱帯地域の海洋上から発生する低気圧の風。
(*猛烈な暴風雨を伴なう強風)

 ・台風 (Typhoon)
(太平洋の低緯度地域から発生して東アジアを襲う低気圧)

 ・ハリケーン (Hurricane)
(*カリブ海沖から発生してメキシコ湾周辺地域を襲う低気圧)

 ・サイクロン (Cyclone)
(*インド洋上から発生して南アジアを襲う低気圧)

さて・・・地球規模で見れば、この様に代表的な風の種類がありますが、
地域的に見た場合、どの様になるでしょうか・・・。
ここで、我が国 「日本」 を見つめて見ましょう!

日本には「風」 に於ける言葉が幾つかありますが・・・
その一つに 「・・・おろし (颪) 」と言う言葉があります。

秋から冬に掛けて山から吹き降りて来る季節風のことであり、その山の
名を用いて名付けられています。

・六甲おろし (颪)  兵庫県の六甲山から吹き降りる風
・赤城おろし (颪)  群馬県の赤城山から吹き降りる風
・八ヶ岳おろし (颪) 山梨県の八ヶ岳から吹き降りる風


勝手ながら・・・私の知る代表的な 「おろし (颪)」 を記しました。

この 「おろし (颪)」 は、どの様な要因で発生するのでしょうか・・・。
先ずは・・・どの様にして 「風」 は発生するのか復習して見ましょう!

「風」 は、簡単に言えば 「空気の移動」 です。
空気が移動・・・その移動により「風」が現れ、風を肌で感じます。

では・・・空気は何故、移動するのでしょうか・・・。
これには、「気圧」 という現象が関係しています。

「気圧」 とは・・・空気が押す力です。

■押す力が強いと・・・気圧が高い! (高気圧)
■押す力が弱いと・・・気圧が低い! (低気圧)

簡単な例えになりますが・・・

坂道や傾斜のある所に球 (ボール) を置くと、どうなりますか・・・。
お分かりの通り、ボールは高い方から低い方へと転がり落ちます。
「重力」 により物体は、高い点から低い点へ移動することが、この
現象を引き起こしています。

転がり落ちる現象に対して・・・摩擦や障害物などの影響に因っては
勿論、この現象を引き起こさない、引き起こせないこともあります。

ただ、常識的には・・・高い方から低い方へ物体は、移動して行きます。

話は戻りますが・・・

「風」 も同じ様に、高い気圧の方から低い気圧の方へ動いて行きます。
「気圧」 の差が、坂道 (傾斜) と同様な作用を引き起こしているのです。

これを 「おろし (颪) 」 に当て嵌めると・・・腑に落ちない点があります。
何故なら・・・山の高い方は気圧が低く、麓は気圧が高いはずです。
(*富士山頂でお湯を沸かすと・・・100℃以下で水が沸騰しますよね)

どうして・・・「おろし (颪) 」は、山から麓に吹くのでしょうか・・・。

そこには、局所的な地域 (高低差) によるものではなく、大陸規模の気圧が
影響を及ぼすことによるのです。

冬の大陸に鎮座する高気圧、そして日本周辺の太平洋上に鎮座する低気圧。
この気圧配置が、非常に大きな影響をもたらすことが要因です。
(*よく聞く気象ですが・・・ 「西高東低」 の冬型の気圧配置!)

「・・・おろし (颪) 」 と聞けば・・・寒い!とイメージする方々が多い
と思いますが、この冬型の気圧配置によることからも「冬の季節風」です
ので納得できます。

さて・・・ここからは話を変え、「風」 という言葉に眼を向けて見ます。

「風」は、気象学的な「風」とは別に世相や状況・状態、人などを表す際
使われることが多々あります。

・風習 ・風格 ・風潮 ・風評 ・風貌
・風物詩 ・風来坊 ・風雲児 ・風見鶏 ・風雲急

などなど・・・たくさんです。

また・・・この他にも集団や組織に於ける言葉もよく耳にします。

・家風 ・校風 ・社風 ・風土 ・気風

その集団や組織が持っている「雰囲気」や「本質」などを表す時の言葉
として使われているものと思います。

「我が家の 家風 は、・・・」
「我が校の 校風 は、・・・」
「我が社の 社風 は、・・・」

そして・・・更によく耳にする言葉として・・・

「 (組織に) 新しい風を・・・」

これまで培って来た良き風習や文化を礎にして、より良い風を取り込み
ながら・・・更なる成長と力強い組織作りを行なうことを狙う言葉だと
思います。

2022年も・・・早月日が経ち、季節は冬から春に移り変わっています。
「春一番」 はもう・・・吹いた頃でしょうか・・・。

4月は、新入生や新入社員が期待と不安を持ちながら、これまでの組織
から新たな組織へ旅立ち・飛び込んで来る季節です。

良き先輩が、積み重ねて来た経験と知識を以って、新たな仲間へ高い処
から 「温かい風」 を吹き込んで・・・
新たな仲間は・・・熱い想いと若さ溢れる活力を以って「新しい風」 で
上昇気流を巻き起こして・・・

この 「風」 の融合により・・・
更なる成長と力強い組織が育まれて行くのは、相乗効果の何物でもない
と感じるところです。