3Hって何?

セラミックスへの加工ダメージを修復

セラミックスへの加工ダメージを修復
セラミックスの特徴としては、耐熱性・耐摩耗性・耐腐食性が優れていますが、一方で『脆い』と言う弱点があります。機械加工においては、加工面に大きなダメージを与えるため、更に『脆い表面状態』となってしまいます。この脆くなった面を改善できなかと試みた実験をご紹介します。

【目次】

  1.  加工によるダメージ
  2.  再焼結によるダメージの修復
  3.  製品に新しい技術を取り入れる
  4.  関連記事

 

加工によるダメージ

セラミックに用いられる加工はいろいろありますが、代表的なところでは、切削、研削、研磨、穴あけ加工などが挙げられます。今回は、研削、研磨での受けるダメージを例にご紹介します。

セラミックは、何故ダメージを受けるのか?
研削や研磨で用いられるものは、ダイヤモンドや研磨砥粒(炭化ケイ素)が一般的で、
砥石や砥粒が回転させることで、連続的にセラミックスにクラックを発生させ、削りが進みます。

※イメージ図

これらは、外から力を与えて加工する方法で、基本的な原理としては、のみで石を叩き砕く石造彫刻と同じといえます。

 

再焼結によるダメージの修復

上記で述べたクラックダメージは、大きさや均一性を制御することで、高精度な仕上がり面を作り出すことは出来ます。しかしながら、どのような加工でもクラックを発生させ削っている以上、ダメージを”0”にすることは出来ません。そこでセラミックスの焼結原理を利用した修復を試みました。

焼結では、粒子と粒子の間に液相を生成し、この液相が接着剤の役割を果たし粒子を繋ぎとめます。加工後に再焼結させれば、マイクロクラックは修復されるのではと考えた訳です。

※イメージ図


実験ではマイクロクラックを見つけることができず、クラック修復の立証には至っておりませんが、加圧試験においては、材料破壊モードの抑制に繋がるデータも得らております。

 

製品に新しい技術を取り入れる

製品に求められる要求はさまざまで、性能アップや外観の出来栄え、 顧客や取引先の特別要求と、そのよう製品を作り続けるため、我々は日々改良や改善の努力を続けています。

 

 

関連サイト

セラミック応用製品一覧ページ:テクダイヤ株式会社TECDIA