超硬合金の腐食 -原因を探ってみた-

今まで超硬合金はさびは発生ないと思っていました。
しかし、超硬合金がさびたため何でだろうかということで調べてみました。

超硬合金とは

先ず超硬合金とは、超硬質合金(英名;Cemented Carbide)とは、硬質の金属炭化物の粉末を焼結して作られる合金である。単に超硬とも呼ばれる。代表的な超硬合金は、炭化タングステン(WC、タングステン・カーバイド)と結合剤(バインダ)であるコバルト(Co)とを混合して焼結したものである。

錆(さび)とは

錆(さび)とは、金属の表面の不安定な金属原子が環境中の酸素や水分などと酸化還元反応(腐食)を起こして生成される腐食物(酸化物や水酸化物や炭酸塩など)

参照: ウィキペディア(https://ja.wikipedia.org/wiki/錆)

 

①超硬合金は腐食しますか?

腐食します。これは超硬合金の結合金属であるコバルトが水等と反応し溶出します。

湿度の高い環境下で長時間放置していると鏡面加工した超硬合金の表面が白濁しますが、これは結露により超硬合金中のコバルトが溶出しているからです。

 

②超硬合金の腐食特性

腐食の形態として、鉄鋼材料が大気中の酸素や水と反応して表面に酸化物、水酸化物の反応生成物(赤褐色の錆)を生じるのに対して、超硬合金の腐食は、CoやNiの結合相金属が優先的に溶液中に溶けだしていくような腐食形態をとるので、表面に腐食生成物を生じず、一見腐食しているようには観察されないが、内部の結合相金属の溶出により大きく強度低下を起こし、安定した摺動特性が得られないことが生じる。一般にNi結合相超硬合金が耐食性超硬と呼ばれ、さらにCrを添加した合金が強固な不働態皮膜を形成し優れた耐食性を示す。また炭化物粒度(WC粒径)が小さいほど耐食性に優れる。

 

③超硬は使用環境に非常に影響を受けやすい材質

超硬はタングステンカーバイトをコバルトで焼き固めています。しかし、コバルトは熱を加えますと酸化しやすくなり、分子結合に酸素(O)の成分が入り込み超硬合金としての結合力が弱くなる為に簡単にタングステンカーバイトの脱落が起こるようになります。熱環境化で超硬合金が青っぽい色に変色するのは、コバルトが酸化する為で、周囲温度が熱環境下でなくても、摩擦などによってワークの温度が上がる場合は同じことが起こります。目安としては300度ぐらいからと考えてください。

 

いろいろと難しいことを引用しましたが上記文献の要約すると

①コバルトが水等と反応する

②CoやNiの結合相金属が優先的に溶液中に溶けだしていくような腐食形態をとる

③熱によりコバルトが酸化する

 

これらのことを踏まえて超硬合金の取り扱いには要注意ですね。

現在では腐食に強い超硬合金があるそうで必要に応じて検討してみたいと思います。

 

引用先

https://ja.wikipedia.org/wiki/錆

http://www.sanalloy.co.jp/cemented_carbide/introduction.html

https://www.nittan.co.jp/tech/gihou/hard_metal2_037.html

https://www.jng.co.jp/warning.htm

 

 

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