テクダイヤのCMサービスや電子部材の検査でよく使用される銀ペースト。
今日は、そんな銀ペースト事を記載致します。
①銀ペーストとは・・・
②導電性の原理
③銀ペーストを選択するうえで
④最後に
銀ペーストとは・・・
主に、銀のフィラーをバインダー(接合剤)で混ぜた導電性樹脂の事で、
一般的にキャパシターなどの電子部品と下地等(基板)を導通させ、固定するために使用される樹脂の一種。
現在では、銀だけではなく、金ペーストやニッケルペーストなど様々な種類があります。
導電性の原理
先ほど、部材と部材を導通するために使用すると記載致しました。
ここでは、その導電性の原理について記載致します。
銀ペーストの中には、銀のフィラーという銀粉がバインダーの中に分散しています。
分散している銀のフィラー形状は主に球状、フレーク状等があり、
銀ペーストが硬化する事で、樹脂が収縮し、銀のフィラーは接触するようになります。
これにより、部材通しを導通させることができます。
銀ペーストを選択するうえで・・・
経験上、銀ペーストを選択するうえで大切なことは、
①製品やプロセスの用途に合わせる。
熱可逆性樹脂を使用したものもあるため、後工程の温度に配慮する必要があります。
②アウトガスの発生有無
熱硬化型の場合、オーブン等で熱を与えますが、バインダーが収縮する際に
アウトガスが発生するものがあります。そのアウトガスは、電子部品の表面に付着し、
ワイヤーボンディングなどの密着性に大きく影響致します。
③作業性, 保管方法
今では、使用前に混ぜなければいけない2液性銀ペーストや、使用前にフィラーを分散させるため
攪拌が必要なものなどさまざまな形態のものがあります。よって使用用途に合わせ、
もっともよい作業性と保管条件のものを選択することが大切です。
最後に
今回は、銀ペーストの主な内容を記載させて頂きましたが、
実際に使ってみると、様々な問題が発生致します。(銀ペーストの問題だけではないものもあります。)
たとえば、基板に銀ペーストを塗布後にブリードアウトが発生し、ワイヤーボンディングがつかない。
※ブリードアウト:樹脂が分離し、硬化してしまう事。
あとは、塗布量の安定化など様々な問題がありますが、製品用途に合った銀ペーストを
選択することは、電子組み立てでは、重要な項目の一つだと思います。