工業用ダイヤモンド6製品、特徴・用途まとめ

ダイヤモンドは宝石としての価値を持つ一方で、その硬さや性質から切る・削る・磨く、「工業用」として私たちの身近な場所で活用されています。実は発掘されるダイヤモンドの8割以上が工業用ダイヤモンドとして使用されています。近年では、工業用ダイヤモンドに使用される合成ダイヤモンドの開発が大きく進み、様々な方法で人工的にダイヤモンドがつくられるようになりました。そんなダイヤモンドの性質・特徴、工業用ダイヤモンドとしての用途・種類を紹介します。

1)ダイヤモンドの3つの特徴
2)ダイヤモンドの加工について
3)工業用ダイヤモンドの種類
4)ダイヤモンド加工のプロフェッショナルとして

1)ダイヤモンドの3つの特徴

①へき開性

へき開性とは、特定の方向に対して割れやすい性質です。ダイヤモンドは硬いので、傷ついたり、割れたりしないと思ってしまいますが、ダイヤモンドが優れているのは、摩擦に対するもの。バームクーヘンや食パンがある一定の方向へは裂けやすいように、ダイヤモンドもへき開性によって、少しの衝撃によって簡単に割れてしまうことがあります。反対にこのへき開性があることによって、硬いダイヤモンドを加工することができるのです。

 

《へき開性を持つ代表的な石》

クンツァイト、カルサイト、カイヤナイト、フローライト、アラゴナイト等

 

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②親油性

親油性とは、油になじみやすい性質のことを言います。ダイヤモンドは、結晶構造から親油性が非常に高いとされています。反対に水にはなじまずにはじく性質を持っています。宝飾品として使用されるダイヤモンドは、手の油などが付着することで輝きを失ってしまいます。親油性が高く、水をはじくために水洗いでは油を落とすことが出来ませんが、中性洗剤や洗顔料で洗うことで美しい輝きを取り戻すことができます。

 

③熱伝導性

熱伝導性とは、高い温度から低い温度の物質へと熱が伝わる現象のひとつです。ダイヤモンドは熱伝導性にとても優れています。そのため、ダイヤモンドを用いたカッターを手に持ち、氷をカットすると、手の温度が氷に伝わり、瞬く間に氷を切断できます。また、宝石職人はダイヤモンドの熱伝導性を利用し、ダイヤモンドとイミテーションを区別することもあります。

 

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2)ダイヤモンドの加工について

ダイヤモンドは、地球上で一番硬い鉱物であり、先に特徴で述べたようなへき開性を持つため加工は容易ではありません。…では、どのように加工を施すのでしょうか。

 

ダイヤモンドはダイヤモンドで加工します。

 

一般的に工業用ダイヤモンドの研磨には、ダイヤモンドの砥粒を用いて表面を研磨します。また、宝飾用ダイヤモンドで多く用いられるスカイフ研磨は、円盤状の鋳鉄器具にダイヤモンドスラリーと呼ばれるミクロンサイズのダイヤモンドが入った研磨剤を塗布し、回転させることによって、ダイヤモンドを押し付けた時に研磨するという方法です。スカイフ研磨は、精密な工業用ダイヤモンドの加工にも使用されています。

 

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3)工業用ダイヤモンドの種類

工業用ダイヤモンドと一口に言っても、ありとあらゆるものに使用されています。例えば、工事現場で目にするアスファルトを切断する機材は、ダイヤモンドカッターの一種です。米国が1978年に打ち上げた人工衛星の窓には、強度を重視するためダイヤモンドが使用されました。また、自動車の生産ラインにはダイヤモンドを用いた専用機材が欠かせないと言います。このように、私たちの生活にはダイヤモンドが欠かせませんが、その中でも特に精密な加工が必要とされる、6製品を紹介します。

 

①レコード針

レコード針は当初、加工しやすく安価なサファイア針が主流でしたが、摩耗が早く音が安定しないため、現在ではダイヤモンド針が使用されています。高級品になればなるほど針が重要視されるため、針先端は正確に研磨されています。

 

②ダイヤモンドメス

医療現場で欠かせないダイヤモンドメスは、ダイヤモンドを鋭利かつ高精度に研磨したメスです。金属製のメスに比べ、切れ味が格段にシャープなダイヤモンドメスは、主に眼科手術用として使用されます。

 

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③ダイヤモンドスクライバー

ダイヤモンドスクライバーとは、半導体ウェハをチップ化(スクライブ)するために用いられる製品です。ダイヤモンドスクライバーを用いた、ウエハに水も熱も与えることなくカットできるスクライブ方法は、半導体製造プロセスにおいて欠かせない技術のひとつです。

 

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④ダイヤモンド圧子

ダイヤモンド圧子とは、硬度測定試験やマーキングの際に装置本体に用いられる先端端子です。ダイヤモンドの特徴を活かし、精密な試験や正確なマーキングを実現することが可能です。

 

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⑤ダイヤモンドピンセット

ダイヤモンドピンセットとは、水晶デバイス製造用のピンセットです。水晶デバイスは、静電気に弱いため非導電性であるセラミック製が一般的でした。ダイヤモンドピンセットは、先端にダイヤモンドを用いることで、セラミック製ピンセットの約3倍もの長寿命化を実現しました。

 

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⑥ダイヤモンドニードル

ニードルとは、サファイヤ基板のチップ製造において、使用される突き上げピンです。一般的に、超鋼やHSS、合金で製造しますが、先端にダイヤモンドを用いることで、先端寿命が大きく伸び段取り時間が短縮されました。また、折れや摩耗によるクラックなどのチップへの影響が軽減します。

 

 

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4)ダイヤモンド加工のプロフェッショナルとして

私たちテクダイヤは、創業以来培ってきたノウハウと実績で、ダイヤモンドをお客様任意の形に加工いたします。更に、精密金属加工を得意とし、ダイヤモンドと金属の確固たる接合技術のソリューションで、工業用ダイヤモンドに新たな価値を付与します。ダイヤモンドの加工、研磨にお困りでしたらぜひ一度お問い合わせください。

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