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電子部品耐湿負荷試験の移管

電子部品耐湿負荷試験の移管
9年前、電子部品の耐湿負荷試験工程が日本工場からセブ工場に移管されました。

セブ工場では、電子部品の耐湿負荷試験において、日本では発生しない電蝕の問題が発生しました。
この問題が発生すると、再試験を行わなければならないため、新製品の発売は遅れ、コストも高くなります。

この問題を解決するために、技術チームとQAチームが多くのブレストを行い、電蝕の原因を突き止めることができた。

電蝕とは『電気化学的腐蝕』の略で、種類の異なる金属を電解質溶液(例:水、海水等)に浸漬した場合、両金属の標準電極電位が異なるため、イオン化傾向が強い金属から小さい金属に電子が移動し、電荷を持つ金属原子がイオンとして電解質溶液に溶けだして金属が腐蝕する現象です。

今回の電蝕は治具の温度が炉内温度上昇に追従できなかったため結露が生じ発生していることが判明した。

改善:
結露防止のため、試験治具の温度が環境温度と同じになるまで十分に時間をかけることで温度差の緩和を図りました。
オーブン内には、温度・湿度が不安定なエリアがありますが、これらのエリアは使用せず、空転させることにしました。
2022年1月から現在まで、この改善により、電蝕の発生はなくなりました。