3Hって何?

【値上げ続きでもう限界!】電気について

【値上げ続きでもう限界!】電気について
経験のない規模の値上げラッシュが続いている電気料金!少々愚痴も込めながら・・・お話させて頂きます。

【電気・電力(量)】

我々の生活に欠かすことが出来ない 「電気」!何をするにも電気が必要であり、「電気」の大切さを改めて実感する今日この頃です。ただ、ここ最近は、これまでに経験のない規模の値上げラッシュです!


電気をつくる方法としては幾つかありますが、主には以下が挙げられます。

■火力発電 … 燃料を燃やした熱で水蒸気を作り、蒸気の力を発電機に与え電気を作る。
■水力発電 … 水を高い所から低い所へ落とす力を発電機 (水車) に与えて電気を作る。
■太陽光発電 … 太陽光パネルに当たった光を電気に変える。
■風力発電 … 風で大きなプロペラを回し、プロペラに繋がれる発電機により電気を作る。
■地熱発電 … 地熱による地下の熱水や蒸気を汲み上げ、これを発電機に与え電気を作る。
■原子力発電 … ウラン核分裂の熱で蒸気を作り、蒸気の力を発電機に与え電気を作る。

これらの発電方法は、どれか一つによって電力の需要に対して供給を行なっているのではなく、組み合わせされながらこの日本の電力需要を賄っています。一つだけでは、有事等の場合に電力供給が滞ることも想定されることから、一つに頼らずに幾つかの発電方法によって賄うことでリスク回避を行なっているのです。では、日本に於ける発電の組み合わせは、どの様になっているのでしょうか?最も多くの電気を作って供給しているのは、 「火力発電」 となります!

 

[*出典元 : 経済産業省 資源エネルギー庁]

 

火力発電は、発電効率やインフラコスト等に於いて他の発電方法より重用され、またこれまでの長年に於ける施設整備 (既存施設) も多いことから、他の発電方法と比較して依存率が高くなっています。以前は、原子力発電の依存率が25%程度あったのですが、施設稼働に対する安全性やリスク等への懸念が高まったことから現状では、稼働が抑えられ発電規模が小さくなり、代わって火力発電が増えました。

但し、この 「火力発電」 には、大きな問題があります。施設の稼働、つまり電気を作る為には燃料が必要ですが、この燃料は海外資源への依存度が高く、このため海外からの輸入に頼らざるを得ない状況なのです!必要量の確保、また円安等も踏まえた調達コスト確保は、重要課題となっています。

ご存知の通り、国際情勢による原油高や天然ガスの高騰、更には海外からの供給量の抑制など、日本とっては非常に厳しい状況下に置かれており、これに伴ない我々の日々の生活にも大きな影響が出ています。それは・・・先にも触れましたが・・・ 「電気料金」 です!

 

【電気料金 ~前編~】

ここからは、電気料金に関するお話をさせて頂きます。

ここ最近に於ける電気料金に関しては、全ての大手電力会社から値上げの話を頻繁に耳にする様になっています。これは正に・・・火力発電に依存していることに因り、燃料費の高騰が影響していることによります!




ご存知と思いますが・・・電気料金は、以下に大きく大別されます。

■基本料金 ... 契約の種別ごとに於ける基本料金
■従量料金 ... 使用量に基づいた料金 (昼, 夜, 深夜に使用料単価を設定)
■燃料費調整額 ... 原油価格等から算出される平均燃料価格に基づく調整金
■再エネ発電賦課金 ... 再生可能エネルギーの買取りに必要な費用を賄う為の賦課金



 

基本料金は、各種の契約種別の中から「契約」を行なった

該当契約の基本料金となり、従量料金は、一定期間 (一か月)

に使用した電力量に対して課される使用電力料金です。

 

また・・・燃料費調整額は、刻々と変わる燃料費の変動に対して負担分を調整し利用者に賦課する調整金であり、再エネ発電賦課金は、再生可能エネルギーを買い取るに当たって必要な費用の一部を我々に賦課させているもので 「税金」の様なものです。ところで「再生可能エネルギー」 とは・・・? 少々掘り下げて見ましょう。

 

■再生可能エネルギー : 温室効果ガスを排出せず国内生産可能な低炭素エネルギー(*再生可能エネルギーには、太陽光・風力・地熱 といったものがあります)「再エネ発電」 は、現状に於いて 「火力発電」 や 「原子力発電」 と比べるとコストが割高となっており、ただ一方、我が国はこの 「再エネ発電」 を増やそうという取り組みが高まって急展開されています。そのため、取り組みを高めて活性化させることを狙って、掛かる負担を皆で共有しようというものです。

 

【電気料金 ~後編~】

ここで 「電力量」 について少々お浚いしましょう!

■電力の単位 ... kW (キロワット=1000ワット)
■電力量の単位 ... kWh (キロワットアワー *電力x時間)



電気料金に於ける単位は、全て "k (キロ)" を基にしています。一般的に"100W ワット" や "500W ワット" など 1000W=1kW ワット以下の表現もありますが、電気料金を取り扱う場合は、"kW" や "kWh" を基準としています。例えば・・・消費電力1200Wのドライヤーを15分使い続けた場合、使用電力量は 0.3kWh です(*[消費電力 1200W=1.2kW] x [15min=0.25h] = 電力量 0.3kWh)。使用電力量に対しては、各種の契約種別の中から 「契約」 した内容に基いて「料金単価」 が設定されています。例えば、 "1kWh=@26円" と言う様に使った電力量に対する単価設定です。先ほどの 「ドライヤー」 を例に試算して見ましょう。高いか安いか・・・皆さんの感想は如何ですか?

■ [消費電力 1.2kW] x [15min=0.25h] = 電力量 0.3kWh ⇒ (@26円) ⇒ 7.8円




これまで話した通り、電気料金は基本的には以下となります。

■電気料金 = (基本料金) + (従量料金) + (燃料費調整学) + (再エネ発電賦課金)

では、高騰し続ける電気料金を抑えるには、どうしたら良いでしょうか???

基本料金」 は、契約自体に掛かっている料金であり、電気を使っても使わなくても掛かる料金です。より安価な契約へ変更する以外、料金を抑えるには難しいでしょう。(*契約している電力会社を変更・見直すことは・・・一策です)ただ・・・少々不思議な疑問点がありますが、これは最後の方でお話をします。

従量料金」 は、使用する電力量を抑えることに因り当然、電気料金を抑えることはできます。必要以外の電気使用量を可能な限り削減して、また料金単価の比較的易い時間帯 (夜, 深夜) に使用量を増やす様な工夫となりますが・・・こまめ (小忠実) な節電への習慣付けが必要ですね。

燃料費調整額」 は、流石に個人の努力では抑えようが無い様です。電力使用量に応じて 「調整単価」 を乗じて調整額が試算されて課されますが、使用量の削減によりある程度は調整額を抑えるのは可能です。しかしながら、やはり何と言っても・・・国際情勢も踏まえ、原油や天然ガス等の燃料費が下がって来ないと我々には、負担がのし掛かるばかりです。ただ、ここでも少々不思議な疑問点があり、やはり最後の方でお話をします。

再エネ発電賦課金」 もまた、国としての活動であり個人の努力では抑えることは難しいでしょう。燃料費調整額と同様、電力使用量に応じ「賦課単価」を乗じて試算されますが、使用量を削減することによりある程度は、賦課金を抑えられます。 (*参考 : 賦課単価 約@3.5円/kWh)

 

【電気料金 ~不思議編~】

ここでは、一個人としての私見になりますが・・・ご興味あれば読み進めください!




■基本料金
先にもお話しましたが・・・「基本料金」 は、契約自体に掛かっている料金です。某電力会社と 「オール電化」 の契約をしておりますが、この契約に於いては、以下が基本となる 「契約電力」 となります。

★一か月間に於いて、ある一定時間帯に最も使用量の多い電力に対して倍付け(2倍=最大需要電力) を行ない、その値とその前11か月の最大需要電力の内、何れか大きい方が契約電力となる。

つまり、一年間で最も使用電力の多かった契約電力が、継続して引き継がれるのです。ある月・ある日の時間帯に於いて、催事等が重なって使用量が一時的に増えた場合、その後は遥かに少ない使用量であったとしても何故か、一年間は「倍付け」もされた料金の高い 「契約電力」 にて基本料金が設定されてしまうのです!



何か・・・納得がいかない、摩訶不思議な気がしています。




■燃料費調整額
こちらも先にお話しした様に、燃料費の変動に対して負担分を調整して利用者に課す調整金額です。確かに燃料費は、2022年2月の国際情勢の変動によって大幅に高騰し、世界全体が値上げや供給停滞の渦の中に巻き込まれています。その後、日本では 「財政政策」を図って主に原油高騰を抑制して、高止まりではありますが安定化を図りました・・・が、電力会社はいまだに 「調整単価」 を上げ続けている状況です。直近3か月の平均燃料価格を算定後、その後の3か月後に適用する仕組みの様ですが・・・そろそろ単価は、下がるのでしょうか・・・?

【便乗値上げと価格転嫁】

ここまで私見も含めて、ここ最近の電気料金に関する話をさせて頂きました。一家庭とは違って会社規模、また世界的な地域差は、多かれ少なかれあろうかと思います。あくまでも、身近なこの日本に於ける一般家庭のお話として捉えて頂ければ幸いです。




「電気」 は、我々の生活には無くてはならないものであることは間違いないのですが、このままでは物価高を持ち上げて「便乗値上げ」 が続くばかりの様な気がしています。「価格転嫁」 は今では、 「当たり前」 ・ 「当然」 の権利の様になっており、止むを得ない面はあると思うのですが、これは一個人や一会社だけでは乗り切れなくことから「国政・国策」 としてもっとモット対処して頂きたい!と節に思います。




「テクダイヤ」 は、単層セラミックコンデンサーや金属加工製品を主力として展開しておりますが、更なる新たな分野への進出・展開も狙っており、「部品調達~製造~販売」に於いて常にコストを意識して顧客に、そして自社にメリットある取り組みを目指している会社です。

「便乗値上げ」 や 「価格転嫁」 ばかりが先行することなく、主力生産拠点となる海外グループ会社とも強い連携を図って、コストを含め如何に「お客さん」に喜んで頂けるか考え・模索する企業であることが一番の強みであると私見ながら思う次第です。