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3分で分かる!「2023年版ものづくり白書」~半導体メーカー広報が読み解く製造業の課題とテクダイヤのソリューション~

3分で分かる!「2023年版ものづくり白書」~半導体メーカー広報が読み解く製造業の課題とテクダイヤのソリューション~
政府が作成する国内産業の状況や技術の動向をまとめた「ものづくり白書」。本記事では、半導体メーカー広報が、全250ページにわたる「2023年版 ものづくり白書」から読み解く製造業の課題と、それに対してテクダイヤ株式会社が提供できるソリューションを紹介します。

目次

1. 「ものづくり白書」とは

2. 日本の製造業を取り巻く変化
ㅤㅤㅤア. 不安定な国際情勢
ㅤㅤㅤイ. 人手不足、原材料・エネルギー価格高騰に伴う、適正な価格転嫁の需要
ㅤㅤㅤウ. 脱炭素に対する世界的な気運の高まり

3. テクダイヤが提供できるソリューション
ㅤㅤㅤア. セブ工場の技術と人材の活用
ㅤㅤㅤイ. 製造業の未来を担う若手育成
ㅤㅤㅤウ. 脱炭素に向けた取り組み

4. テクダイヤ株式会社とは

 

1. 「ものづくり白書」とは

「ものづくり白書」とは、政府が作成する国内産業の状況や技術の動向をまとめた資料です。2001年からスタートし、今年で23回目。「2023年版ものづくり白書」は、経済産業省・厚生労働省・文部科学省が共同で取りまとめており全250ページにわたります。

2023年版ものづくり白書(ものづくり基盤技術振興基本法第8条に基づく年次報告)
2023年版ものづくり白書(ものづくり基盤技術振興基本法第8条に基づく年次報告) (METI/経済産業省)

 

2. 日本の製造業を取り巻く変化

全250ページにわたる「2023年版 ものづくり白書」から読み解く、製造業の課題は以下になります。

ア. 不安定な国際情勢
白書では、日本の製造事業者の生産活動に影響を与えるリスク要因が複雑化している、と述べられています。新型コロナ感染拡大やロシアによるウクライナ侵攻、台湾海峡などの国際情勢により、原材料・エネルギー価格の高騰、部素材不足、物流の混乱などが起き、グローバルサプライチェーンの分断が生産活動に大きな影響を与えています。

日本の製造業は、現場の高度なオペレーション・熟練技能者の存在による、現場の部分最適・高い生産性に強みがあります。現場の強みを活かしつつ、調達先、生産拠点の変更・拡充など、サプライチェーンの強化・安定化が課題であると指摘されています。

 

イ. 人手不足、原材料・エネルギー価格高騰に伴う、適正な価格転嫁の需要
白書によると、製造業の就業者数は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による影響を受け減少したが、2021年は1,045万人、2022年は1,044万人と横ばい。また、若年就業者数も2012年以降ほぼ横ばいです。一方で、高齢就業者数は過去20年間で32万人増加。若手就業者の不足、人材の高齢化が進んでいます

また、原材料・エネルギー価格が高騰している中、サプライチェーン全体でコスト上昇分を適切に価格転嫁できるよう、政府として、価格転嫁の促進・賃上げ対策に向けた取組を実施していく、と記述しています。

 

ウ. 脱炭素に対する世界的な気運の高まり
欧州バッテリー規則案をはじめ、世界で脱炭素に関する市場ルールの形成が進んでおり、日本においても大企業の約9割、中小企業の約5割が脱炭素への取組に着手しています。また、製造事業者に対する脱炭素への要請も高まっており、サプライチェーン高度化・強靭化に向けた取組が進んでいます。

2022年のロシアウクライナ侵攻では、欧米諸国がロシアへ制裁、その報復処置として各種原材料やエネルギーの輸出が停止され、原材料・エネルギー価格の高騰など、世界各国に大きな影響を与えました。これにより今まで否定的な評価の多かった原子力発電が、輸出依存の要素が小さいこと、温室効果ガスの発生がほぼゼロなことから、脱炭素となるエネルギー源としてだけでなく、経済安全保障観点からも注目が高まっています。

 

3. テクダイヤ株式会社が提供できるソリューション

ものづくり白書より明確になった製造業の課題に対し、テクダイヤ株式会社が提供できるソリューションを紹介します。

ア. セブ工場の活用

解決できる課題
✓サプライチェーンの強靭化 ✓人材不足 ✓職人の高齢化 ✓適正な価格転嫁

テクダイヤの製造工場は、マクタン輸出加工区MEPZにあります。MEPZには、日本の有名企業も多数在籍しており、部材調達・製造・組立・検査まで、様々な専門知識・得意技を持った企業が約200社集まっています。調達先、生産拠点の変更・拡充を検討中の企業に最適です。また、テクダイヤ・セブ工場には、日本熟練エンジニアが指導した、高度な技術を持つスタッフが600人以上在籍。フィリピン・セブ島から、日本クオリティのものづくりを提供します。



さらに、フィリピンは1億人を超える人口の約50%を25歳以下が占めており、働き手が豊富。また、「国家統計局国際労働機関(ILO)」によると、フィリピンの平均年収は約48万円(約23万ペソ)、月収で考えると約4万円です。一方、日本国税庁の「令和2年分民間給与実態統計調査」によると、日本平均年収は433万円。フィリピンの給料は日本の約10分の1です。人件費からのコストダウンが見込めます。

【関連記事】
医療機器製造をフィリピンで | ISO13485取得日系メーカーまとめ – テクダイヤ技術向上ブログ (tecdlab.com)
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イ. 製造業の未来を担う若手育成

解決できる課題
人材不足 ✓職人の高齢化

製造業の未来を担う若手育成のため、2023年8月23日~25日、25卒向け理系学生・院生を対象にインターンシップを開催しました。フライス盤やベンチレースを使った切削加工技術や、3Dプリンティングの実践、市場調査・新製品開発などを担当するFAE(Field Application Engineer)グループとの会議など3日間にわたって実施。参加者からは、「学部卒から製品開発に携われて、やりがいを持って働けそう。」「社歴問わず遠慮なく意見を言い合える会社だと感じた。」「既存事業だけでなく、医療や3Dプリンティングなど新規事業にも挑戦し、未来ある会社だと感じた。」など好評を頂きました。

 

入社後は、ベテランエンジニアによる研修をはじめ、セブ工場への長期出張(赴任)で技術を学んだり、FAE(Field Application Engineer)グループでの製品開発に携わったり、会社の未来を担うエンジニアとして活躍していただきます。

【関連記事】
【25卒理系学生・院生対象】実践型インターンシップを開催 – テクダイヤ技術向上ブログ (tecdlab.com)
未来のテクダイヤ技術者育成プロジェクトを卒業した入社1年目にインタビューしてみた! – テクダイヤ技術向上ブログ (tecdlab.com)

 

ウ. 脱炭素に向けた取り組み

脱炭素に向けた取り組みの一環として、テクダイヤ・セブ工場では、2006年よりコロナ期間を除いて毎年植樹活動に取り組んでいます。また、LapuLapu市が開催している海岸清掃にも、経済特区PEZA登録企業として参加しています。

 

テクダイヤが提供できるソリューションは、製造業の課題に対しすぐに大きなインパクトを与えることは難しいかもしれません。しかし、中小企業ならではの機動力と対応力を活かし、微力ながら貢献できるようこれからも努めてまいります。

 

4. テクダイヤ株式会社とは

1976年6月に、工業用ダイヤモンド商社として創業。主力製品である単層セラミックコンデンサをはじめとした半導体部品は、世界トップシェア を獲得しています。近年は、3Dプリンティング用精密ノズル“kaika”を開発し、テクダイヤ初のBtoCビジネスに挑戦。 また、医療機器に関する品質マネジメント規格ISO13485を取得し医療通信デバイスを製造するなど、半導体部品メーカーの枠を飛び越えた挑戦で、各業界のプロフェッショナルから好評をいただいております。

 

【テクダイヤの主力製品・サービス】

半導体・電子部品組立(製品実装サービス・受託生産サービス(OEM/EMS))


単層セラミックコンデンサ


薄膜回路基板


精密機械加工製品(ディスペンサーノズル・ニードル等)


ダイヤモンド加工製品(スクライバー・ダイヤモンドニードル・ダイヤモンド圧子等)